杉本寺は、734年(天平6年)に行基によって創建されたと伝えられています。行基創建というのは少々眉唾としても(行基創建伝説はそこいら中にあるので)、その後に慈覚大師円仁や恵心僧都(源信)などとも関わりがあるところをみると、奈良時代まで遡れるかは判りませんが、今の鎌倉市内では最古の寺院だ、とは言えそうです。
杉本寺は「杉本観音」と呼ばれることもあります。こちらには「行基作」「慈覚大師作」「恵心僧都作」とされる十一面観音菩薩があり、さらに「運慶作」とされる十一面観音菩薩もあることから、そのように言われるようです。
杉本寺には火事に関する伝説があり、1189年(文治5年)にここで火事が起きた際、本尊が自ら歩いて大杉の下で火を免れたことから「杉本寺」と呼ばれるようになったと伝えられています。
伝承の真偽はともかく、このときに仏像が難を逃れたことから、源頼朝が復興にあたり内陣を造り、その中に「行基作」「慈覚大師作」「恵心僧都作」の十一面観音菩薩を置いたということにつながっていきます。また、「運慶作」の十一面観音菩薩はこのときに置かれたとされています。 杉本寺はこのように仏像に恵まれた寺ではありますが、仏像は当然写真に撮れるものではありませんし、他にも見どころがありますので、それを順に見ていきたいと思います。
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