2008年11月16日

題名未定・奈良のお話:第八話・長岳寺

久々の「奈良のお話」ですが、8回目は天理市にある古刹、長岳寺(ちょうがくじ)を取り上げます。

寺伝によれば、長岳寺は824年(天長元年)に淳和天皇の勅願によって弘法大師が近隣にある大和神社の神宮寺として創建されたとされています。
最盛期には塔中四十八ヶ坊を数えましたが、応仁の乱をはじめ兵火に見舞われることが度々あり、豊臣秀吉に寺領を没収された後、徳川家康に朱印地を安堵されるといった波乱ある歴史をたどっています。その後、廃仏毀釈の際も危機に見舞われましたが、民間の大師信仰で何とか存続を果たし、現在では12,000坪の敷地にいくつかの文化財を残す静かな寺となっています。

長岳寺は、庭園、建物、仏像などそれぞれに見所がありますが、ここでは庭園と建物に焦点をあてていきたいと思います。


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2007年09月22日

題名未定・奈良のお話:第七話・慈光院

7回目の「奈良のお話」は、慈光院(じこういん)を取り上げます。

慈光院は、賤ヶ岳の七本槍の一人として、また豊臣秀頼の傅役として知られる片桐且元の甥、片桐貞昌(石州)が、父・貞隆の菩提を弔うため、1663年(寛文3年)に大徳寺185世玉舟和尚を迎えて建立した寺院です。
片桐石州は知恩院再建の普請奉行や仙洞御所の庭園の作庭など、作事に功績があり、また茶道石州流の祖の茶人としても知られています。

慈光院は、寺ではありますが、どちらかというと寺というよりは茶室の風情があり、これは石州の個性がそのまま出たものなのでしょうか。
この風情を味わうことが、つまり慈光院を拝観することだといっても過言ではないでしょう。


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2005年01月19日

題名未定・奈良のお話:第五話・法起寺

「奈良のお話」の五回目として、法起寺(ほうきじ)を取り上げます。

法起寺は、別名岡本尼寺、岡本寺、池後寺、池後尼寺と呼ばれる、聖徳宗の総本山です。
もともとこの地には聖徳太子の宮殿(岡本宮)があったことが、発掘調査で明らかとなっていますが、この岡本宮を寺に改めたのが、法起寺の起こりとされています。寺伝では606年(推古14年)のこととされていますが、聖徳太子が亡くなるときに、長子の山背大兄王に岡本宮を改めて寺とするように遺命していることから、寺院としての概容が整ったのはこれ以降のことと推測されます。

以後、法起寺は奈良時代を最盛期に、以後衰退し、平安時代には法隆寺の末寺となり、江戸時代初頭には、三重塔を残すのみとなっていました。
1678年(延宝6年)に真政圓忍が法起寺の再興を始め、三重塔の修理、本堂の再建、聖天堂の建立を行い、現在に至っています。

法起寺の三重塔は、現存最古の三重塔です(近くの法輪寺の三重塔が最古のものでしたが、1944年(昭和19年)に雷火で焼失していらい、こちらが最古のものとなりました)。
この三重塔を中心に法起寺を見ていきたいと思います。


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2005年01月14日

題名未定・奈良のお話:第四話・室生寺

「奈良のお話」四回目に取り上げるのは、室生寺(むろうじ)です。

女人高野として知られる室生寺は、正式には宀一山(べんいちさん、「宀一」とは室生のことで、室の宀と生の一を取ったもの、ということだそうです)室生寺といい、寺伝では役行者(えんのぎょうじゃ)によって創建され、弘法大師による伽藍が整えられたということになっていますが、大野寺と同じく、興福寺の僧・賢憬(けんきょう)による創建というのがおそらく真実なのではなかろうか、といわれています。伽藍を整備したのも、弘法大師ではなく、賢憬の弟子、修円ではないかいう説があります。

室生寺は、もともとは興福寺との関係が強く、法相宗の寺院として発展してきましたが、平安時代以降、天台・真言密教の影響が強くなり、江戸時代に真言宗となりました。真言宗豊山派として長谷寺の末寺という位置付けにありましたが、1964年(昭和39年)に真言宗室生寺派として独立しました。
女人禁制の高野山に対し、女性の参拝を受け入れてきたことから、「女人高野」の名があります。

室生寺は、平安初期の伽藍をよく残していることで知られ、特に五重塔は著名です。
これから、伽藍群をみていきたいと思います。


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2005年01月09日

題名未定・奈良のお話:第三話・大野寺

「奈良のお話」三回目は、大野寺(おおのでら)を取り上げます。

大野寺は、正式には揚柳山大野寺といい、7世紀後半に役行者が開いた、と寺伝ではいわれていますが、実際のところは良く分かっていません。
弘法大師が室生寺に堂宇を建てた(一説には弘法大師による創建ともいわれていますが、興福寺の僧・賢憬によるものと「室生寺略縁起」に書かれているとのことです)際に大野寺に立ち寄り、本尊弥勒菩薩を安置して慈尊院弥勒寺と称したあたりが、現在の大野寺の始まりではないかと思います。その後、地名から「大野寺」と名前が変わり、現在に至っています。
大野寺は室生寺の末寺として、「西の大門」とも呼ばれてきましたが、何度か大火に遭っており、1900年(明治33年)12月11日の大火では多くの伽藍が焼けてしまい、現在の本堂などはそれ以降の建物です。


大野寺は、花の寺としても知られ、境内には50種類の花々が四季折々咲いている、とのことです。
枝垂桜(小糸桜)が特に美しいとのことです。
ただ、それも「弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)」の前でやや目立たなくなってしまっているのは、少々もったいないことではあります。

では、その弥勒磨崖仏についてみていきます。


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2005年01月05日

題名未定・奈良のお話:第二話・長谷寺

「奈良のお話」二回目は、とてもマイナーとは言えませんが、長谷寺(はせでら)を取り上げたいと思います。

長谷寺は、正式には豊山(ぶざん)長谷寺といい、686年(朱鳥元年)、道明上人が天武天皇のために銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)を「西の岡」に安置したことが長谷寺の起こりとされています。
そして727年(神亀4年)、徳道上人が「東の岡」に十一面観世音菩薩を奉ったことで、今の長谷寺の形が出来上がりました。
そのため、開基は徳道上人とされています。

以後、長谷寺は観音信仰を受け発展し、現在では真言宗豊山派の総本山となっています。

長谷寺の見どころは、桜や牡丹に代表される「花の寺」としての部分と、スケールのある伽藍に代表される「古刹」としての部分に分けられると思います。
しかしながら、私は「花の寺」としての長谷寺の写真を持ち合わせていませんので、長谷寺の伽藍を紹介していきたいと思います。
花の寺としての長谷寺は、長谷寺ホームページの「四季の御花」が詳しいと思いますので、ご覧ください。


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2005年01月01日

題名未定・奈良のお話:第一話・當麻寺

「奈良のお話」第一回目は、當麻寺(たいまでら)を取り上げます。

當麻寺は、正式には二上山當麻寺といい、真言宗と浄土宗の二宗兼宗の寺院です。
もともとは、聖徳太子の弟・麻呂子親王が612年(推古20年)に河内国につくられたという禅林寺を、681年に當麻国見が役行者開山の地に移したものといわれています。
その後、天平時代に中将姫が入山し、一晩で當麻曼荼羅を織ったという伝承が伝わっています。しかし、現在では中将姫は伝説の人物という評価がされています。
もっとも、中将姫に関する伝承は後年、謡曲や浄瑠璃などになって大きく広まることとなりました。

當麻寺は、もともとは三論宗(奈良仏教の源流となる宗派)の寺院でしたが、前述の通り真言宗に改宗し、さらに鎌倉時代には、知恩院が往生院(現・奥院)を創建したことで、二宗兼宗の寺院となりました。
現在も、奥院を中心とした浄土宗の塔頭と、中之坊を中心とした真言宗の塔頭が並存しています。そして、中之坊、西南院、奥院、護念院の4塔頭が1年交代の当番制という、大変珍しい形態での管理が行われています。

當麻寺は、曼荼羅堂、東塔、西塔などの国宝・重要文化財の建築やその中に収められた仏像、曼荼羅などと、塔頭が持つ庭園が見どころですので、さしあたって外に見える部分のみ紹介していきたいと思います。


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