2004年11月07日

京都の路地裏で:宝泉院

28回目は、大原の里にある小さな塔頭、宝泉院(ほうせんいん)を取り上げます。

平安初期、天台宗を開いた最澄の高弟・円仁が唐から持ち帰った仏教音楽「声明(しょうみょう)」は、1012年(長和2年)、寂源が大原寺(現在の魚山勝林院)を創建し、さらに平安末期に良忍が出たことで、大原が「声明の里」として有名になりました。
宝泉院は、勝林院住職の坊として、平安末期頃に創建されたと寺伝に伝わっています。

宝泉院は、現在では特に庭園が有名で、新緑が眩い初夏や紅葉が色付く晩秋は、ますます美しい姿を見せてくれると思います。


こちらは、宝泉院客殿の南側にある、樹齢500年を超える「五葉の松」です。
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客殿側からの写真では良く分からないと思いますが、外から見るとよく判るように、木全体は富士山を模っています。
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こちらは、客殿西側にある庭園「盤桓園」(ばんかんえん)です。盤桓の意味は、「立ち去りがたい意」ということだそうです。
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この庭園、通称、額縁庭園ともいいます。
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この通り、柱などを額縁見立てにする庭園です。
また、背景の景色を借景にもしています。

こちらは、客殿東側にある「鶴亀庭園」です。
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この庭は、鶴亀庭園といいつつも、鶴については石組等がされておらず、池の形を鶴と見立てるという少々珍しい形態になっています。

そしてこの庭も、格子越しに見ると風情が変わります。
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このように、宝泉院の庭園は見る角度によって様々な姿を見ることができます。

こちらは「水琴窟」です。
この水琴窟は二連式ということであり、水琴窟流行りの昨今でもあまり見かけない形です。
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その涼やかな音色は、特に暑い季節に美しく聞こえるのではないかと思います。

こちらは「血天井」です。
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伏見城の血天井は京都市内のいくつかの寺で見られますが、これもその一つです。
400年以上経過しても消えない戦の名残は、今の人々にはどのように映っているのでしょうか・・・。

近年、「宝楽園」という枯山水の回遊式庭園ができました。
まだこなれていない庭ですが、時間が経つと共に境内になじんで、いい風情を漂わせる庭になるのではないかと思います。
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宝泉院はこのように、多様性を秘めた興味深いお寺です。
お薄の接待をいただきながら、ゆっくりとじっくりと味わいたいものだと思います。


−宝泉院の概要−
宗派:天台宗
拝観料:800円(お薄と和菓子をいただけます)
拝観時間:9:00-17:00
住所:京都市左京区大原勝林院町187番地

−宝泉院への行き方−
京都バス16、17、18、19系統で「大原」バス停下車、徒歩10分
タグ:京都
posted by karesansui at 23:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 京都(洛北) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
1年に3.4回京都に行きます際にいつも参考にさせていただいています。ありがとうございます。12月15日に宝泉院、実光院に行く予定です。京都行きは、日常のあわただしさを忘れさせてくれる大切な時間です。
Posted by 渡辺たかこ at 2007年12月08日 13:05
コメントありがとうございます。
> 渡辺たかこさん
こちらの記事が何かの参考になり、幸いです。
さらにお役に立てられるように、もう少しくらいは京都の新しいものを見出せるといいのですが・・・。
Posted by karesansui at 2007年12月08日 22:43
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