2004年10月20日

京都の路地裏で:阿弥陀寺

第25回目は、京都市内では「山奥」と言って良い大原のさらに先、古知谷(こちだに)にある、阿弥陀寺(あみだじ)を取り上げます。

阿弥陀寺は、正式には光明山法国院阿弥陀寺といい、1609年(慶長14年)に、弾誓上人(たんぜいしょうにん)によって開基された、浄土宗の寺院です。
開基の弾誓上人は、諸国で念仏三昧の修行をした後、最後の修行の地として古知谷を選び、岩穴に住んで念仏三昧の日々を送っていましたが、近江国伊香立村の人々との縁で、この地に寺を建立することになりました。
弾誓上人は、自らが理想とする人間像を自ら草刈り鎌で刻み、自身の頭髪を植えて安置して本尊とし、寺号を定めて、さらに念仏修行を続けました。

弾誓上人は、1613年(慶長18年)に、石龕(せきがん)に生きながら入られ、いわゆる即身仏、「ミイラ仏」になる形で入定されました。阿弥陀寺には、当時阿弥陀寺で修行中の僧に掘らせた石廟が残っています。
現在、弾誓上人は石廟内の石棺に収められています。阿弥陀寺は、弾誓上人を阿弥陀仏と同様に本尊とすることから、「一流本山」といわれています。

それでは、阿弥陀寺を見ていきたいと思います。


こちらが、阿弥陀寺の山門です。
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山門は中国風で、少々珍しいものです。
石碑には、「弾誓佛一流本山」と刻まれています。

ここから参道を15分ほどかけて登っていきます。
その途中、参道のほぼ終点に近いところにあるのが、この実相の滝です。
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阿弥陀寺は古知谷から山を上がったところにあるため、沢が近くを流れており、蝉でも鳴いていない限り、せせらぎの音くらいしか聞こえてこない参道は、四季折々の自然の変化と相まって、なかなか趣がある空間です。

そんな中で高く聳えて目立つ木が、古知谷カエデです。
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樹齢800年ほどにもなる古木であり、京都市の天然記念物にもなっているほどですが、老いなどという風情はなく、堂々と立っています。

そんな参道を登り、いよいよ阿弥陀寺が見えてきます。
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正面奥に見える建物が「瑞雲閣」です。お客をもてなすために造った建物ですが、こちらの窓からは、さぞかし絶景が望めたことでしょう。

境内に入ってすぐ、簡素な庭園が迎えてくれます。
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瑞雲閣の前庭というべき庭園ですが、「もてなし」の庭というよりは落ち着いた風情の庭です。

こちらが、阿弥陀寺の本堂正面にある庭園です。
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本堂前に設えられたもので、とても簡素なものです。
そして注目すべきは、背景の木々でしょう。
この庭がどのような場所にあるのかを、意識せずとも思わせてくれます。

それほどに、阿弥陀寺の境内は山々に囲まれています。
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書院も、あるいは本堂も。
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そして、確かに紅葉すれば、あるいは花があれば、そこには幾ばくかの華があろうかとは思いますが・・・。
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やはり、阿弥陀寺は幽谷の雰囲気が魅力のお寺ではなかろうかと思います。
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そして、このような雰囲気は、阿弥陀寺の修行場としての歴史が醸し出すものでもあるのでしょう。

弾誓上人の入定後100年、近江国平子山で念仏三昧を続けていた澄禅上人が、弾誓上人の行跡を慕って阿弥陀寺に入り、近くの岩穴で5年常坐不臥称名念仏を続けた後、入定したと伝えられています。
現代人のどこに、そのような激しさ、逞しさ、純粋さがあるのでしょうか。
阿弥陀寺は、現代ではなかなか得られないもののエッセンスを、今に残しているお寺だと思います。


−阿弥陀寺の概要−
寺号:光明山法国院阿弥陀寺
宗派:浄土宗(一流本山)
拝観料:300円
拝観時間:9:00-16:30
住所:京都市左京区大原古知平町83

−阿弥陀寺への行き方−
京都市営地下鉄烏丸線国際会館駅または京都バス「大原」バス停より、京都バス19系統で「古知谷」バス停下車、山門まで3分、山門から本堂まで15分

1、2時間に1本しかバスはありませんので、帰りのバスの時間には充分にご注意ください。
タグ:京都
posted by karesansui at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(洛北) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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