2004年04月07日

京都の路地裏で:妙心寺大法院

8回目の今回は、通常4月から5月と11月に特別公開される、妙心寺大法院(だいほういん)を取り上げます。

妙心寺大法院は、1625年(寛永2年)、淡道宗簾(転大法輪禅師)を開祖として建立された寺院です。
このお寺は信濃松代藩の真田家に縁があり、開基の長姫は、真田信之(真田幸村の兄)の長男・信吉の長女で、信之の遺命により、信之の法名をもってこの寺を建立しました。

真田家の儒臣に佐久間象山がいますが、攘夷派に暗殺された佐久間象山の墓もこちらにあります。


このお寺の見どころは、露地庭です(単に、「露地」とも言います)。
露地庭とは、茶室へのアプローチに設けられた庭のことで、茶道の世界に入っていくための、心の準備をする場として造られた庭です。
茶道といえば、侘び、寂びなので、露地庭も当然、侘び、寂びという観念を念頭に置いて造られることになります。

庭を見る側の観点からは「露地庭」ですが、茶道の観点からは、当然「露地」と呼ばれるべきものでしょう。「露地」と呼ばれることの意味はもう一つありまして、普通、庭とは眺めるものですが、「露地」は歩く場であって、眺めるところではありません。
ただ、「露地」自体が庭園としての完成度が高いので、眺めて楽しむこともできるのではないかと思います。


まずは、大法院の本堂へのアプローチです。
daihoin01.jpg
岩や石以外はほとんど緑で構成されていて、落ち着いた印象を受けます。


こちらが大法院の露地庭になります。
daihoin00.jpg
実用本位といいつつも、やはり鑑賞に充分堪える場ではないかと思います。

少しだけ、先に進んでみたいと思います。
daihoin02.jpg
飛石の周りの苔が、いい雰囲気を出しています。
ここを歩けたら、どんなにかいい風情だろうとは思いますが、茶の湯の嗜みのない自分には、なかなか遠い世界かもしれません。


待合です。
daihoin03.jpg
露地からの続きで、ほとんど雰囲気を変えることなく、露地と一体で風情を醸しています。


茶室です。
daihoin04.jpg
茶室までもが、露地から続く風景に溶け込んでいるようです。

このような華もなく彩りもなく、されど侘しい、寂しいはずなのにそこに美がある、ということが、侘び、寂びなのではないかと思います。
さりげないようで気持ちが込められている、この世界の奥の深さが感じられる庭ではないかと思います。


−大法院の概要−
宗派:臨済宗妙心寺派(龍泉派)
拝観料:600円(春季と秋季に定期的に行われる特別拝観の料金です)
拝観時間:9:00-16:00(春季と秋季に定期的に行われる特別拝観の時間です)
住所:京都市右京区花園大薮町20

−妙心寺への行き方−
JR西日本山陰本線(嵯峨野線)花園駅から徒歩8分
京福電鉄(嵐電)北野線妙心寺駅から徒歩3分
京都市バス8、10、26系統で、「妙心寺北門前」バス停下車、すぐ
・京都市バス91、93系統で、「妙心寺前」バス停下車、徒歩3分
京都バス61、62、63、65系統で、「妙心寺前」バス停下車、徒歩3分

大法院へは、妙心寺北門からも南門からも、徒歩7分程度かかります。
タグ:京都
posted by karesansui at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(洛西) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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