2007年05月23日

京都の路地裏で:法輪寺(だるま寺)

75回目は、通称「だるま寺」と呼ばれる法輪寺(ほうりんじ)を取り上げます。
法輪寺は、1718年(享保13年)に両替商荒木光品の寄進により、大愚宗築禅師を開山として、万海慈源和尚が創建したということです。
(法輪寺のパンフレットでは「妙心寺派にあっては」と書かれていますが妙心寺派に限らず)京都の臨済宗の寺院では武家が開基になっていることが多く、商人が開基であるのは珍しいことです。

だるま寺の名で法輪寺が知られるようになったのは、第十代住職の伊山和尚に因るところが大きく、伊山和尚が「起き上がり達磨禅」をもって禅を広めたことが現在の「だるま寺」としての法輪寺に繋がっているといっても過言ではないでしょう。
現在では、節分になるとたくさんの参拝者が訪れ、「一山ことごとく達磨で埋まる」というほどになっています。

しかし、だるま寺としては知られていても、法輪寺の庭はほとんど知られていません。
この庭を中心に、法輪寺を紹介していきたいと思います。


こちらは「起き上がり達磨堂」です。
darumadera01.jpg
写真にも少し見えていますが、中は文字通りだるまで埋め尽くされていて、少々異様な感じもします。

こちらは「衆聖堂」です。
darumadera02.jpg
二階には仏涅槃木像やキネマ殿(映画関係者の位牌が並んでいます)、一階には十六羅漢像などとともに、やはり達磨がそこここに置かれています。
また、一階の天井画もまた達磨です。


法輪寺の本堂東庭は、「十牛の庭」と呼ばれる庭園があります。
darumadera03.jpg
十牛(図)とは、禅の悟りに至る修行の過程を牛に例えて表現したもので、圓光寺の庭園も全く同じ趣旨で作庭されていますが、庭園の趣は少々異なるものです。


法輪寺の「十牛の庭」は、圓光寺と違って回遊式の要素が全くない、石と苔が主体の庭園です。
darumadera04.jpg
植えられている木は概ね楓が多く、秋には紅葉がまた違った風情をこの庭に与えてくれます。

もっとも、法輪寺の静かな庭園をじっと見ていると、紅葉などはさておいて、自分と静かに向き合ってみることもたまには大事なんだと、少しでも思わせずにはいられない、「十牛の庭」の名に相応しい静かな思索に誘われる庭園だと思います。
darumadera05.jpg
一度、無数の達磨とともに味わってみる価値のある庭園ではないかと思います。


−法輪寺の概要−
寺号:洛陽大宝山法輪寺
宗派:臨済宗妙心寺派
拝観料:300円
拝観時間:9:00-16:00
住所:京都市上京区下立売通天神道西入行衛町457

−法輪寺への行き方−
JR西日本山陰本線(嵯峨野線)円町駅から徒歩5分
京都市バス15、26、91、93、202、快速202、203、204、205、快速205系統で、「西ノ京円町」バス停下車、徒歩3分
京都バス61、62、63、65系統で、「円町駅前」バス停下車、徒歩5分
posted by karesansui at 22:14| 京都 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 京都(洛中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
だるま寺の節分大祭について調べてみると、
法輪に因み、だるまを祀ることも、
節分に大祭をすることも、伊山和尚が、
神戸のえべっさんの福海寺の和尚から、教えをうけたということです。
福海寺はえべっさんの大黒さんは現在もありますが、戦後だるま堂は無いようです。大だるまがあって有名だったとか。
Posted by だるま寺 節分大祭 at 2008年12月20日 07:57
コメントありがとうございます。
> だるま寺 節分大祭さん
情報ありがとうございます。
とても参考になりました。
「戦後はない」ということからも、ものごとを引き継ぐということの難しさを感じますね。
Posted by karesansui at 2008年12月28日 08:09
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