2011年06月26日

京都の路地裏で:随心院

久々になった京都ネタですが、81回目は随心院(ずいしんいん)を取り上げます。

随心院はもともと牛皮山曼荼羅寺の塔頭として建てられた寺院です。
この牛皮山曼荼羅寺ですが、991年(正暦2年)に仁海を開基に建立された、真言宗の寺院です。
その後、1229年(寛喜元年)に後堀河天皇の宣旨によって門跡寺院とされ、この頃から随心院門跡と称されるようになったようです。

応仁の乱の際には境内が焼けてしまい、現在地に再興されたのは、1599年(慶長4年)になってのことでした。

随心院がある小野の地は、その名の通り小野氏の根拠地で、随心院も小野小町ゆかりの寺と名乗っています。
しかしながら、小野小町とはあまり関係がない庭園を中心にみていきたいと思います。


表玄関」から「薬医門」を見通します。
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いずれも江戸時代初期の建築で、この寺の格式が伺えそうな重厚感です。

書院」も同時期の建築です。
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内部は四季花鳥図などのきらびやかな襖絵で彩られています。

本堂」は、再興時に建てられた寝殿造りのものです。
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この本堂には、本尊の如意輪観音像や国重文の阿弥陀如来坐像に加えて、卒塔婆小町像という像が安置されています。
老齢の小野小町を模したものとされ、確かに老婆の像ではあります。
この辺り、何故老齢のというあたりが非常に不思議ではあります。


この本堂と書院を囲むように、サツキが広がっています。
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サツキが花をつける季節に、地味ながら美しい彩りを加えています。

そして、随心院の庭の池もまた、随分と慎ましやかなものであります。
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本堂から鑑賞するような位置取りにありますが、油断すると見逃してしまいそうなくらい小さな池です。
ただ、護岸は整備されているものの、周囲に石が配されているのを見るに、きちんと庭として造ろうとした意図は感じられます。
また、周囲のサツキやもみじが、時季によっては目を奪うような色をこの庭に添えるようにできています。


現在、随心院では「はねず踊り」や「ミス小町コンテスト」など、小野小町を前面に出した展開をしています。
一方で、小野小町は実在するかどうかがはっきりせず、絶世の美女と称されながら自画像はないという不思議な女性でもあります。その小野小町の根拠地であるこの場所の庭が、絶世の○○という形にならない、ややもすると地味な庭を持っていることは、実に不思議な取り合わせだと思ってしまいます。
そんな庭で心和むことも、たまにはいいのではないでしょうか。


−随心院の概要−
正式名称:牛皮山随心院門跡
宗派:真言宗善通寺派
拝観料:400円
拝観時間:9:00-16:30
住所:京都市山科区小野御霊町35

−随心院への生き方−
・京都市営地下鉄小野駅から徒歩5分
タグ:京都
posted by karesansui at 23:18| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(山科・醍醐) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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