2011年02月27日

京都の路地裏で「番外編」・建仁寺正伝永源院

今回の「番外編」は、第45回京の冬の旅非公開文化財特別公開で特別公開されている、建仁寺正伝永源院(しょうでんえいげんいん)を取り上げます。

長い名前ではありますが、もともとは「正伝院」と「永源庵」という2つの塔頭が併合されたものであり、正伝永源院は正伝院の流れを受けています。
正伝院は、普覚禅師を開山に南北朝時代に建立された塔頭で、1618年(元和4年)に織田有楽斎こと織田長益によって再興されたものです。国宝茶室「如庵」は、織田有楽斎が正伝院で建てた茶室です。
一方永源庵は、細川頼有の帰依を受けた無涯和尚を開山として現在の正伝永源院の場所に開創され、細川家の菩提寺となっていました。

明治の廃仏毀釈は永源庵を廃寺とさせ、正伝院をして如庵を売却させることとなりました。
正伝院は永源庵の地に移り、正伝永源院となって今に至ることとなりましたが、同時期に払い下げられた如庵は何回か移転を重ねることとなり、最終的に1972年(昭和47年)に名古屋鉄道によって名鉄犬山ホテルの現在地に移転され、現在に至っています。

正伝永源院では近年如庵の写しを建てることを企図し、1996年(平成8年)に如庵を、傷んだ部分も含めてそのまま復元した茶室ができました。
今回の公開では如庵も含めて、寺宝等が公開されていましたが、撮影可能だった庭園等を中心に紹介したいと思います。


こちらが正伝永源院の庭園です。
shodeneigenin01.jpg

方丈南側は池泉鑑賞式の庭園で、心字池を思わせる池には石橋が架けられています。
shodeneigenin02.jpg
shodeneigenin03.jpg

派手な意匠や豪放な岩組などはなく、どちらかといえば落ち着きのある印象の庭です。
shodeneigenin04.jpg
shodeneigenin05.jpg
本来は四季折々の風情が楽しめるところではありますが、さすがに冬となると枯れた印象が強くなるのはやむを得ないところでしょうか。

一方、方丈西側は茶席につながる通路などとしての印象を強く感じます。
shodeneigenin06.jpg
shodeneigenin07.jpg
無論、本物の如庵がこちらにあったことはなく、この辺りは今の如庵整備の際に同時に整えられたものと想像しますが、いかにもそれらしい飛び石ではあります。


さて、こちらが復元された「如庵」です。
shodeneigenin08.jpg
「暦張席」、「鱗板」、「有楽窓」といった如庵の特徴を忠実に再現した、興味深い茶室です。
利休の茶室のような狭く暗い茶室とは一線を画す、大名茶人の茶室らしいものです。


正伝永源院では、他に狩野山楽の襖絵などが見られますが、どうしても如庵に目が行ってしまうのは、国宝茶室の忠実な写しであるこちらの如庵に、なかなかお目にかかれない国宝茶室の面影を探したくなる人の性というものなんでしょうか。


2011年1月28日拝観(第45回京の冬の旅・非公開文化財特別公開)



−正伝永源院の概要−
宗派:臨済宗建仁寺派
住所:京都市東山区大和大路通四条下る四丁目小松町586

−建仁寺への行き方−
京都市バス80、202、206、207系統で「東山安井」バス停下車、徒歩5分
京阪電車四条駅から徒歩8分
阪急電車四条駅から徒歩11分

ラベル:京都
posted by karesansui at 23:09| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(洛中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。