2011年01月30日

若年寄の諸国で侘び寂び:大安禅寺

全国展開の19回目は、福井県の名刹、大安禅寺(だいあんぜんじ)を取り上げます。

大安禅寺は、1659年(万治2年)に時の福井藩主・松平光通により、開山に大愚宗築禅師を迎えて建立されました。
もともとこの地には奈良時代より田谷寺という寺院が存在していましたが、織田信長の越前侵攻により1574年(天正2年)に焼失し、大安禅寺はその跡地に造られたものとされています。

その後、大安禅寺は特に火に掛かるようなこともなく、また福井地震の影響もなく現在に至ったため、江戸時代初期の建物(国の重要文化財指定)を今に残す、この地では貴重な寺院となっています。
また、今では花菖蒲で著名であり、季節には周辺から参拝客が多数来るようですが、普段は山里の静かなお寺です。


大安禅寺は、その山に向かっていく参道が印象的でもあります。
山門」をくぐりますと、
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林の中に延びる山道が。
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これを数分かけて登っていきます。


本堂」の玄関は、このように閉ざされています。
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何か重要な行事があるときにだけ、開けられるのでしょう。

庫裏」は、禅宗寺院のそれらしい堂々とした造りです。
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歴史の重みという部分を感じるところでもありますが、何より300年以上雪の重みに耐えているということもすごいところです。


さて、大安禅寺には2つ庭園があります。
まずは本堂裏の庭園から。
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もともとは開山堂への参道のような形で存在していたようですが、今ではその参道も取り込んだ上での小さな庭園となっています。


続いて、主庭の「阿吽庭」です。
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背景の山を借景とするそうではありますが、木々が多い茂ってなかなか借景庭園として楽しむことはできません。
ただ、開基堂への参道として、身を引き締めるという意味では阿吽の庭の果たす役割は大きいように思えます。
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石と苔のコントラストが、なかなか見事です。
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開基の松平光通ですが、教養人であり善政をしたものの、家庭的にも政治的にも恵まれず、最期は自殺してしまいます。大安禅寺には「千畳敷」と呼ばれる松平家の墓所がありますが、大安禅寺全体が松平光通の忘れ形見のように見えてならないのは、その悲劇的な生涯が連想させるから、なのでしょうか。


−大安禅寺の概要−
正式名称:萬松山大安禅寺
宗派:臨済宗妙心寺派
拝観料:500円
拝観時間:9:00-17:00
住所:福井県福井市田ノ谷町21-4

−大安禅寺への行き方−
JR西日本北陸本線福井駅、福井鉄道市役所前駅近くの福井駅前バス停から京福バス鮎川線、川西・三国線で「大安寺門前」バス停下車、徒歩15分
タグ:福井
posted by karesansui at 12:37| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の地域 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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