2006年05月13日

京都の路地裏で:仁和寺

65回目は、世界文化遺産に指定されている仁和寺(にんなじ)を取り上げます。

仁和寺の名前は、徒然草の一節にある「仁和寺にある法師(リンク先は石清水八幡宮ホームページ)」によって広く知られていますが、仁和寺の成り立ちや今の仁和寺については、御室桜を除いてあまり知られていないように思われます。

仁和寺は、886年(仁和2年)に当時の光孝天皇が、「西山御願寺」の建立を発願され、次代の宇多天皇の代、2年後の888年(仁和4年)に創建されました。
仁和寺は、その由緒から皇室、貴族の庇護を受けて繁栄しましたが、この時期にあった京都の寺院として多分に漏れず、応仁の乱で一山ことごとく焼け落ちてしまいました。

仁和寺の再興は、もともと仁和寺が武家と繋がりがなかったからか、難航を極めたようで、結局、徳川家光の寄進による1634年(寛永11年)を待たなければなりませんでした。
その後は仁和寺御殿の焼失があったものの、他の堂宇は江戸初期の状態を保たれたまま、現在に至っています。

ここでは、仁和寺の堂宇と仁和寺御殿にある庭園についてとりあげます。


仁和寺に入る前にまず目に付くのが、「二王門」です。
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この二王門は「山門」とも呼ばれ、南禅寺の三門、知恩院の三門とともに京都の三大門と呼ばれているそうです(真偽の程は定かではありませんが)。

中門から二王門を見通すと、なかなか風情があるものです。
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二王門をくぐってすぐ左側に、「勅使門」があります。
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反対側は仁和寺御殿の庭園に面している、通常は開かれることのない門です。
仁和寺御殿は明治時代に焼失しており、この門も大正時代の再建です。が、往時の華やかさを今に良く伝えていると思います。

こちらは「中門」です。
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中門の向こうに金堂の屋根が見えますが、二王門、中門、金堂は一直線に配置されています。

こちらは「五重塔」です。
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東寺の五重塔と並ぶ、江戸初期の五重塔の代表作の一つで、屋根の大きさが変わらないすっきりとした形が特徴です。

二王門、中門、五重塔、さらには御影堂、観音堂などの14の建物が、国の重要文化財に指定されています。

こちらは「金堂」、宗教的な意味での仁和寺の中心を占める建物です。
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京都御所の紫宸殿を、皇居の建て替えにともなって移築したもので、紫宸殿としては最古の遺構で、国宝に指定されています。

その由緒からか、寺院の建築らしくないところが感じられます(境内の他の建造物と比較すると、一目瞭然です)。


続いて、仁和寺御殿の庭園について書いていきます。
仁和寺御殿」は、宸殿を含むいくつかの建物と、庭園から成り立っています。

こちらは玄関脇の庭園です。
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白砂に松が植えられているだけの、簡素なものです。

宸殿」に面している「御殿南庭」は、白川砂が敷き詰められた、簡素な庭です。
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宸殿自体は寝殿造の建物で、内部は堂本印象らによる極彩色の襖絵に彩られていますが、それと対を成すかのようです。

同じく南庭を別の角度から。
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南庭の真ん中には、前述の勅使門が見えます。

南庭とは対照的に、「北庭」は池の青や樹木の緑に溢れ、五重塔を借景にして、高名な茶室「飛濤亭」を望むことができます。
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仁和寺ホームページの飛濤亭に関する記述を引用しますと、

飛濤亭は江戸時代末期第119代光格天皇の好みで建てられた草庵風の茶席。北庭の築山にあり内部は明るく変化のある天井と洞床及び貴人口などに特徴があります。飛濤亭までは、見事な苔が植えられており一層優雅さを表しております。

とありますが、茶室の素晴らしさは当然のことながら、苔の見事さも素晴らしいものでした(撮影禁止ですので写真はありませんから、念のため)。

北庭にはこのように滝もあり、御所の建物を遷した御殿の庭に相応しい、華やかなものになっています。
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仁和寺御殿には坪庭も少々ありますが、北庭の風情よりは南庭の印象に近い、簡素なものです。
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しかしながら、苔の緑がある分、南庭よりやわらかな雰囲気があります。
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最後に、「御室桜」です。
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御室桜とは、桜の種類の名前ではなく、仁和寺に咲く山桜の総称と考えて差し支えないと思います。
品種は有明一重、有明八重などがありますが、いずれも背が低く、大抵の桜が「見上げて楽しむ」ものなのに対して、「真っ直ぐ見つめる」桜として、独特の雰囲気を持っていると思います。
御室桜が咲く一帯は、国の名勝に指定されています。


仁和寺は、冒頭に書いたとおり、寺の名前と御室桜以外にはあまり知られていないのですが、知られていない部分の方が奥の深いもので、そんな奥床しさも世界文化遺産たる所以なのではないかと思うわけです。


−仁和寺の概要−
寺号:大内山仁和寺
宗派:真言宗御室派(総本山)
拝観時間:9:00-16:00
拝観料:御殿500円、霊宝館500円、入山料300円(春季のみ)
住所:京都市右京区御室大内33

−仁和寺への行き方−
京都市バス8、10、26、59系統で「御室仁和寺」バス停下車、すぐ
西日本ジェイアールバス高雄/京北線で「御室仁和寺」バス停下車、すぐ
京福電車(嵐電)北野線御室駅から徒歩5分
タグ:京都
posted by karesansui at 11:59| 京都 ?J| Comment(0) | TrackBack(1) | 京都(洛西) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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