2010年09月30日

若年寄の諸国で侘び寂び:輪王寺

全国展開の18回目は、仙台・北山の古刹、輪王寺(りんのうじ)を取り上げます。

輪王寺は、1441年(嘉吉元年)に伊達家十一代持宗によって建立されました。
輪王寺は伊達家による伊達家のための寺であったため、当初は伊達家の出身地・梁川に建立されましたが、伊達家が居城を転々とさせたため、輪王寺もこれに従って所在を何度も動かすこととなり、現在の地に落ち着いたのは1602年(慶長7年)のことです。

江戸時代は伊達家の庇護の下で発展してきましたが、明治時代になり伊達家の庇護を失い、さらに1876年(明治9年)の火災で仁王門以外のすべての伽藍を失ってしまいました。
これに対し、曹洞宗の大本山・永平寺と総持寺は、1903年(明治36年)に福定無外和尚を住職に任命して復興を行わせました。福定和尚の努力により1915年(大正4年)に現在の庫裡と本堂が完成し、後に庭園の整備等が行われて現在に至っています。

輪王寺は、この辺りでは珍しい庭園が美しい寺であり、その庭園を中心に輪王寺をみていきたいと思います。


こちらが輪王寺の表玄関・「仁王門」です。
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こちらは唯一明治の火災を免れた建物であり、仙台市の文化財に指定されています。

仁王門から参道が真っ直ぐ伸びています。
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かつては杉木立が雰囲気ある参道だったそうですが、道路工事が行われたことにより伐採され、再度植樹を行い始めています。


さて、こちらが輪王寺の庭園です。
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池泉回遊式であり、臨済宗のどちらかといえば観念的な庭園よりも心が落ち着く庭であります。

庭園の整備は昭和の時代まで続いており、そこここに若干の新しさを感じる部分があるかもしれません。
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それでも、石と池、植栽、建物を調和させた光景は、なかなかセンスを感じさせるものではないかと思われます。
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特に、三重塔を背景にすると、いっそう庭園のよさが引き立ちます。
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三重塔」は、1981年(昭和56年)の建立で、開山五百回大遠忌を記念したものです。
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さすがに、近代的な塔ではあります。

それにしても驚くことは、三重塔の片隅も庭園として設えられていることであります。
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歴代住職の庭園に対する思いが伺えようというものです。

塔といえば、庭園内にある五重石塔も印象的なものでした。
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どちらかといえば若干新しさが見えるこの庭園の中でも、風格がにじみ出るものでした。


輪王寺の庭園は四季折々の美しさがあり、これからも季節ごとに見ていきたいと思わせるものでした。
仙台の市街地からさほど離れていない場所に位置しながらもほとんど目立たない寺ではありますが、なかなか見応えがあると思います。


−輪王寺の概要−
正式名称:金剛宝山輪王寺
宗派:曹洞宗
拝観料:300円
拝観時間:8:00-17:00
住所:仙台市青葉区北山1-14-1


−輪王寺への行き方−
JR東日本仙山線北山駅から徒歩8分、北仙台駅から徒歩10分
・JR東日本仙台駅から仙台市バス810、811、815、817、999系統で「輪王寺前」バス停下車、徒歩2分
タグ:宮城
posted by karesansui at 22:31| 京都 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の地域 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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