2010年04月26日

京都の路地裏で「番外編」・壬生寺

今回の「番外編」は、第44回京の冬の旅非公開文化財特別公開で特別公開されていた、壬生寺(みぶでら)を取り上げます。

壬生寺は、991年(正暦2年)に園城寺の快賢僧都によって創建されました。当初は地蔵院と称していたと伝わっています。京都では珍しい、律宗(本山:唐招提寺)の寺院です。
火災によって堂宇を焼失したものの、壬生狂言をもたらした円覚上人によって中興され、庶民の信仰を集めていました。
幕末には新撰組の本拠地となり、壬生の地名は今でもかなり有名であろうと思われます。

しかし、1962年(昭和37年)に放火によって本堂および本尊他の寺宝を失ってしまいました。本堂は再建され、本尊は唐招提寺から移されて現在に至っています。


従来、壬生寺の庭園は非公開でしたが、この特別公開で初めて公開されました(今後は機会をみて公開されるようです)。その庭園を中心に書いてみたいと思います。


1799年(寛政19年)に再建された「表門」をくぐり、境内に入ります。
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正面には「本堂」があります。
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前述の通り、放火で焼けたあとでの再建であり、近年のものです。しかし、本尊の地蔵菩薩像は唐招提寺から移された藤原時代のものとされているもので、国の重要文化財に指定されています。

本堂の右手には阿弥陀堂が、左手には千体仏塔があります。


境内の奥には、1856年(安政3年)に建てられた「大念仏堂」があります。
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この建物が壬生狂言の舞台装置であり、能舞台にも存在しない珍しい構造を持つことから、国の重要文化財に指定されています。


こちらが壬生寺の「庭園」であり、本堂の裏手にあります。
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苔で覆われた枯池と石組で構成される枯山水ですが、かつては枯池であったところに水が湛えられていたとも伝えられています。

石組を中心にみたところです。
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特に奥の滝石組が目立つところでありますが、その中に、鯉が滝を登る姿が彫られています。
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このとても珍しい意匠がこの庭の白眉であり、本来水があった池から鯉が登っていくさまが一体となって描かれているとみることができるのではないでしょうか。

またこの庭は、見る角度を変えると受ける印象が異なるところにも注目したいところです。
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苔と石組のメリハリの効いたコントラストが、とても印象的です。


壬生寺には、2007年にあだち幸氏による障壁画が奉納されました。もし壬生寺が特別公開される折には、この幻想的な障壁画を併せてご覧いただければと思います。


2010年3月13日拝観(第44回京の冬の旅・非公開文化財特別公開)


−壬生寺の概要−
宗派:律宗
住所:京都市中京区壬生梛ノ宮町31


−壬生寺への行き方−
京都市バス3、8、11、13、26、28、203系統等で、「壬生寺道」バス停下車、徒歩3分
阪急電車大宮駅、嵐電四条大宮駅から徒歩7分

ラベル:京都
posted by karesansui at 22:22| 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(洛中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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