2009年02月08日

京都の路地裏で「番外編」・妙心寺衡梅院

今回の「番外編」は、2009年の「京の冬の旅」で特別公開されている妙心寺衡梅院(こうばいいん)を取り上げます。

衡梅院は、1480年(文明12年)に、時の室町幕府管領・細川政元を開基として創建されました。開山は妙心寺第九世の雪江宗深です。
雪江禅師は、現在の妙心寺四派(龍泉派、東海派、霊雲派、聖沢派)の開祖となった弟子を育て、また妙心寺に厳格な会計制度を導入したことから、妙心寺の中興の祖とも呼ばれています。特に、妙心寺四派の開祖を育てたことから衡梅院は「四河一源の寺」と呼ばれ、また衡梅院庭園が「四河一源の庭」と呼ばれる由来ともなっています。

その後、衡梅院は衰微しますが、江戸時代に入ってすぐに方丈が再建されて現在に至っています。

衡梅院は、庭園以外にも障壁画等も見所ですが、庭園に絞って見ていきたいと思います。



こちらが、衡梅院の主庭「四河一源の庭」です。kobaiin01.jpg
方丈の南庭は白砂の庭が多いのですが、こちらでは杉苔を主体としています。
庭の西側奥の大きな石が雪江禅師を表し、その周りの石が四人の弟子を表す、とされています。

庭の東側は、また違った石組が展開されています。
kobaiin02.jpg
滝石組から枯流れという、本来の主題とはやや異なるものですが、これは庭の広さが成せるものでしょう。

その中でも一際目を惹くのが、庭の中央にある坐禅石と思しき石組です。
kobaiin03.jpg
ややもすれば冗長に見えてしまうかもしれないくらい広い庭ですが、この石が庭の雰囲気をグッと引き締めている印象です。

この坐禅石を中心に、伸びやかな空間が広がっています。
kobaiin04.jpg
禅宗の庭園で、ここまで大らかな印象を受ける庭というのもそうそう多くないのではないかと思います。


一方、方丈の東側は茶室「長法庵」の露地庭となっています。
kobaiin05.jpg
kobaiin06.jpg
お茶のための庭らしい、実に飾り気のない、しかしそれでいて落ち着いた雰囲気を持つ庭です。


衡梅院の障壁画は、江戸中期の狩野派の絵師・大岡法眼春卜によるものですが、これもまた庭と同じく、大胆で伸び伸びとした構図が印象に残りました。
雪江禅師は、前述のように妙心寺の会計制度を導入した(これが現在妙心寺についていわれる「算盤づら」にもつながるのでしょうか)あたりの印象は、厳しいところがある人にも思えるのですが、方丈の障壁画や庭から受ける印象はとても穏やかであり、雪江禅師なりその後の衡梅院に関わった人の人柄でも表されているのかと思わせるものでした。


2009年1月24日拝観(第43回京の冬の旅・非公開文化財特別公開)


−妙心寺衡梅院の概要−
宗派:臨済宗妙心寺派
住所:京都市右京区花園妙心寺町66


−妙心寺への行き方−
JR西日本山陰本線(嵯峨野線)花園駅から徒歩8分
京福電鉄(嵐電)北野線妙心寺駅から徒歩3分
京都市バス10、26系統で、「妙心寺北門前」バス停下車、すぐ
・京都市バス91、93系統で、「妙心寺」バス停下車、徒歩3分
京都バス61、62、63、65系統で「妙心寺」バス停下車、徒歩3分

ラベル:京都
posted by karesansui at 21:52| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都(洛西) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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