2008年12月28日

題名未定・奈良のお話:第九話・秋篠寺

「奈良のお話」の9回目は、秋篠寺(あきしのでら)を取り上げます。

秋篠寺は、寺伝によれば、776年(宝亀7年)に光仁天皇の勅願によって創建されたと伝えられています。
この地は豪族の秋篠氏の所領であったことから、この秋篠氏の氏寺であったという説もありますが、創建の経緯は確かになっていない部分が多いようです。

伽藍が完成したのは次代の桓武天皇の頃で、以来真言密教道場として隆盛したと伝えられています。
しかし、1135年(保延元年)の兵火で講堂(現・本堂)ほかいくつかの建物を残してすべて焼けてしまい、その後江戸時代にかけて復興はあったものの、廃仏毀釈の影響を受けて寺域の大半を失ってしまい、当初の面影はあまり残らない状況で現在に至っています。

秋篠寺は、国宝本堂およびその中にある伝伎芸天像で有名ですが、参道もまた見所だと思いますので、そちらを中心に書いていきたいと思います。


こちらが秋篠寺の「参道」です。
akishinodera01.jpg
薄暗い中に苔の緑が映えて、見事です。

しかしながら、この苔庭は、単なる苔庭ではありません。
akishinodera02.jpg
ところどころにある石が、往時にここにあった金堂や塔の礎石の跡なのです。
akishinodera03.jpg
この事実に思いを馳せるとき、この苔庭が単に美しいというだけではなく、この寺の歴史の重さも感じることができるのではないかと思います。


こちらは「本堂」です。
akishinodera04.jpg
当初は講堂として建てられたものですが、金堂焼失後に修理を受けて本堂に改められました。実質的には鎌倉時代の建物ですが、和様の奈良時代そのままの姿は、今の時代では大変貴重なものです。

内部には伝伎芸天像をはじめとする諸仏が安置されており、その中でも特に伝伎芸天像は、その写実的で独特の立ち姿を持った美しさが素晴らしいと思います。


秋篠寺は、本堂、諸仏と苔庭、それぞれに異なる魅力を一つに集めていて、それぞれに思うところがある面白いところだと思います。


−秋篠寺の概要−
正式名称:秋篠寺
宗派:単立(旧法相宗、真言宗、浄土宗)
拝観料:500円
拝観時間:9:30-16:30
住所:奈良市秋篠町757

−秋篠寺への行き方−
近鉄電車奈良線、京都線、橿原線大和西大寺駅から徒歩25分、または奈良交通バス72系統(押熊行)で「秋篠寺」バス停下車、徒歩3分
・近鉄電車京都線平城駅から徒歩15分

タグ:奈良
posted by karesansui at 09:57| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 奈良(奈良市内) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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秋篠寺【奈良県奈良市】
Excerpt: 秋篠寺(単立寺院) 奈良県奈良市秋篠町757 拝観料500円 無料駐車場あり 最寄り駅 近鉄西大寺駅 西大寺駅よりバスの便あり ...
Weblog: パティオ「寺巡り倶楽部」のサテライト
Tracked: 2009-01-07 00:11
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