2008年10月19日

若年寄の諸国で侘び寂び:大善寺

全国展開の七回目は、甲州市(旧勝沼町)にあるぶどう寺・大善寺(だいぜんじ)を取り上げます。

大善寺は、718年(養老2年)に行基によって創建されたと伝えられています。当時、行基は僧尼令違反で弾圧を受けたばかりであり、行基自身の創建とは到底思えませんが、少なくとも本尊の薬師三尊が彫られた平安初期までは遡れる古刹です。

大善寺にはぶどう発祥の伝説が伝わっており、そこにも行基の名前が出ていますが、ぶどう発祥自体が大善寺説と雨宮勘解由説の2説あってどちらも確証がないという状態です(甲州市ホームページより)

その後、大善寺は武田勝頼終焉の直前の宿泊地ともなったようですが、特に武田家滅亡の影響を受けずに鎌倉時代に建てられた薬師堂がそのまま残って現在に至っています。

大善寺にはまた、山梨県の名勝に指定された庭園もありますので、薬師堂などとあわせてみていきたいと思います。


こちらは、薬師堂に続く「仁王門」です。
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1798年(寛政10年)に再建されたものですが、仁王門自体はもともと古くからあったわけではないようです(1704年(元禄17年)創建とのこと)。

仁王門から薬師堂へと続く参道は、春は桜、秋は紅葉が見事です。
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特に春の桜は、全山を覆って見事の一語です。

そして、参道を上がりきると見えるのが「楽堂」です。
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この建物が、参道にインパクトを与えています。


そして、「薬師堂」です。
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1286年(弘安9年)の銘があるもので、当然のことながら山梨県では最古の建物となります。
山並みを借景として佇む姿は存在感が大きく、むしろ堂々としているような感を受けます。


大善寺庭園」です。
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奥に見える滝石組と立石が全体をまとめる、未だ庭に力強さがあった江戸時代初期の雰囲気が強い庭園です(寛永の頃の作庭と伝わっています)。

こちらは亀を模した出島です。
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出島だけをみると平べったい亀ですが、後ろの三尊石組を含めた庭をすべて背負っているようにみると、なかなか豪快な亀ではあります。

そして、枯れ流れ(常に枯れているというわけではないと思いますが)や立石などが庭をさらに彩ります。
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特に華(花)がある庭ではないのですが、全体としてとても見ごたえある庭だと思います。


大善寺は宿坊をやっていて、食事の際は庭を見ながらいただけるとのことです。この庭と甲州の山の幸の取り合わせはどういうものなのか、興味は尽きません。
また、泊まりでなくとも、薬師堂と庭園は、山梨でもそうそうあるレベルのものではなく、近くを訪れる際は必見のものだと思います。


−大善寺の概要−
正式名称:柏尾山大善寺
宗派:真言宗智山派
拝観料:500円
拝観時間:9:00-16:00(受付終了)
住所:山梨県甲州市勝沼町勝沼3559

−大善寺への行き方−
JR東日本中央本線勝沼ぶどう郷駅から徒歩40分
・JR東日本中央本線勝沼ぶどう郷駅から甲州市市民バス(勝沼地域)ワインコースで「大善寺」バス停下車、徒歩3分

タグ:山梨
posted by karesansui at 22:01| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の地域 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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